その他ノウハウ

製品比較して報告書を書くときの注意点

こんにちわ。社畜です。

先日、会社で導入する製品の比較検討資料をメンバーに作ってもらった時にダメダメだったのでその時の指導内容をまとめます。

皆さんも何かの比較をして会社などに報告する際の報告の仕方のポイントとして役立てればと思います。

この記事に書いてあること

この記事では以下の様なシーンでの比較結果を報告する際のやりがちな失敗例を扱います。

何らかの比較結果を報告書として伝えなければならない場合に大変役立つと思います。

なお、社外秘な実際の例を挙げるわけにはいかないので、ネットで偶々見かけたiPad mini6のレビュー記事から抜粋して扱います。

偶々見かけたiPad mini6のレビュー記事とは

こちらの記事です。iPad mini6という新製品のレビュー記事です。

Apple信者1億人創出計画さん。

誰に向けたどんな記事なのかが文章からは分からなかったので、ここでは以下として扱います。

  • iPad mini5とiPad mini6 の違いを記し、買い替えを促す。
    元々、iPad mini 5を同じように日々使いまくっていたのだが、iPad mini 5よりも”異常”に触っている時間が増えた。という文言もありますし。

サイト規模もユーザー数もコチラとは段違いの一流サイトです。私もよく見させていただいてます。

今回は断じて記事批判ではないです。あくまで報告書として仕事で上司や顧客に提出する場合の書き方ということで、先のサイトとは方向性が違うのですが例として分かりやすいので採用させていただきます。iPadとかならみんな知ってますしね。

よくあるダメな例

いい例はもちろんあるのですが、こういう話はダメな例を避ける方が平均点が上がります。

ということでダメな例を解説していきます。もちろん、これでも一部です。

  • 両者の共通点を、さも片方にしかないように書いてしまう
  • 言葉を変えて同じことを言っている
  • 主観が多い

解説

では、実際にネットで閲覧できる記事を題材に説明していきます。

両者の共通点を、さも片方にしかないように書いてしまう

この「製品ならでは」ではない比較をよく目にします。

これは、「何と何のどこを比較しているのか」がブレているために発生します。

例えばiPad mini6の記事では以下の様な観点で比較することができそうです。

  • iPad mini5とiPad mini6の筐体差(サイズ・重さ)による使用感のレビュー
  • ミニタブレットその他の大きさのiPadの筐体差による使用感のレビュー
  • Apple製のiPad mini6と他社のAndroidタブレットとの比較(ただし、これはどちらかというとOS比較)

2、マップアプリの優秀さ

私はセルラーモデルを購入したのだが、SIMカードを挿入してマップアプリを外で使うのが快適すぎる。広大なディスプレイで目的地まで地図を見ながら辿り着くことができるのが便利。

私は方向音痴なのでマップアプリに頼りっきりの生活を送っているためiPad mini 6の画面で入り組んだ場所をグイグイと進んでいけるのは便利。

Apple Watchでガイドしてもらうことも多いのだが、右へ曲がったり、左へ曲がったりが多い場所だと全体像を把握できる大画面のiPad mini 6の方が良かったりする。

https://appleshinja.com/ipadmini6-review

これはiPad mini6本体ではなく、中で動くアプリケーションの話です。

つまり、iPad mini5でも差はありません。さらに、製品間の比較ではなくセルラーモデルというモデル間の比較になっており軸がブレています。

3、セルラーモデルとの相性の良さ

前述したように私はiPad mini 6のセルラーモデルを購入した。iPad mini 5はWi-FiモデルだったのでWi-Fi→セルラーということになるのだが・・・

最高すぎる。

iPhoneでテザリングすればiPad mini 5の時にもネットに接続することはできたのだが、いつでもどこでもすぐに接続できる利便性と、iPhoneの充電を気にすることなくiPad mini 6単体でネット接続できるのはやっぱり便利。

ただ、私の場合は外出すると1GBくらいは消費してしまうようなので、1ヶ月30GB前後のSIMの契約をせねば・・・とちょっと悩んでいる。

これも先と同様で、モデル間の比較に軸がブレています。更に、セルラーモデルはiPad mini5にもあるので比較にすらなっていません。

6、iPadOS 15のアプリ横表示可能との相性の良さ

iPadOS 15からは全てのアプリではないにしろ、スマホ向けに開発されているために”縦表示が強制”だったアプリがiPadを横にしても表示されるようになった。

これにより使いやすくなったアプリが数多くあると思う。

今度はOSの話ですが、コチラもiPad mini5でも使えるOSなので、比較になっていません。

18、スマートフォリオで方向を知覚できる

スマートフォリオの折り目がある方が縦持ちなら左側、横持ちなら下側と手に持った感覚で判断ができる。

製品オプションであるケースの内容。こんなのはどのケースを使うかであって、製品そのものによる差分は0。

25、平らではない場所でも書ける

アナログの紙では平らでないと文字を書くには難儀するが、iPad mini 6であれば寝転びながらだろうが、凸凹の机の上であろうが書くことができる。

メモとしても優秀だと思う。

これはもはや紙とタブレットの比較。iPad mini6は関係ない。

34、ベッドでササっとメモできる

睡眠前にガジェットを触るのは睡眠の質を落とすことになるので可能な限り触らないようにはしているのだが、何か書きたいことを急に思いついた時のためにベッド脇には設置している。

私は寝る前にパッとアイディアを思い浮かんだりすることがあるのでiPad mini 6と一緒にお布団に入ることは大きなメリットになる。

これもミニタブレット自身の評価。iPad mini6ならではではない。

38、Touch IDの速効性との相性の良さ

指を0.5秒くらい”電源ボタンに添えるだけ”でロックが解除されてホーム画面 or 直近で開いていたアプリが表示される。

つまり、速攻でメモをとったり、前回の作業を途中から再開することができる。

一見するといい比較の様に思えるが、実はiPad mini5も Touch ID。急にiPad Proと比較するからこんなことになる。

言葉を変えて同じことを言っている

これもよくあるミスです。

以下の評価をご覧ください。

4、片手で持てるサイズ感

やはりiPad miniと言えば、これ。
片手で持てるサイズ感。

13、ごろ寝Padとして最高

サイズ感。
これこそがiPad mini 6の最大の魅力。

36、カバンに入れやすい

言わずもがな。
iPad mini 6はカバンに入れやすい。ほとんどのカバンに入ると思う。

要はサイズが小さくなり、画面は大きくなったのが良いと言っています。

他にも同様に「スマートフォリオが良い」「メモ帳として良い」といった内容がそれぞれ3,4つずつあります。

本来、、こういうものはトピックごと(サイズ・スマートフォリオ・メモ帳として)で1つにまとめてシーン毎に箇条書きにした方が伝わりやすいでしょう。

主観が多い

最後です。

ありがちなのが「数値的データ」と「個人の感想」が区別して書かれていない、または個人の感想が極端に多いというミスです。

例えばサイズ感について評価したいのであれば、他の端末とのサイズ差を提示した上で使用者の身体的情報が欲しいですね。身長180cmの人が使うのと身長150cmの人が使うのではイメージが変わるでしょう。特に絶賛しているスマートフォリオは装着により重量やサイズが増すので、重要な情報ではないでしょうか。

レビューという体裁ならば「数値的データ」を出した後に「レビュー者の使い方など」を提示し、最後に「感想」という構成が良いと思います。

参考の記事では「小さくていい」「音がいい」「早い・効率アップ」とだけあり、どらくらい変わったのは分からない内容になっています。

繰り返しになりますが、レビューや報告は「客観的情報」が最優先です。

万人に当てはめられるのは数値だけだからです。

個人の感想も重要なのですが、おまけ程度になる様にしましょう。


いかがでしょうか。

比較や報告をしようとするとどうしてもこれらのミスをしやすくなります。

なぜなら「自分の感想」は書きやすいからです。

常に客観性を意識して「それってあなたの感想ですよね」と言われない様にしたいものです!

*繰り返しですが、個人の経験や感想も説得力の向上に役立ちます。絶対悪というわけではないです。

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