プルリクエストの書き方|初めてのPRで伝える変更理由・確認結果

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プルリクエストの書き方|初めてのPRで伝える変更理由・確認結果

コードを書き終えてプルリクエストを開いたものの、説明欄に「件名を追加しました」しか書けない。差分を読めば伝わりそうにも見えますが、レビュアーが知りたいことは変更した行だけではありません。

まず、変更の目的、主な変更点、確認結果、未確認のこと、見てほしい点をそろえます。長い作業日誌にする必要はなく、変更を受け入れてよいか判断する材料があれば十分です。

この記事では、架空の問い合わせ管理に件名を追加する改修を使って、短い説明欄を組み立てます。件名は必須・1〜100文字という仕様例です。実在するPRや実測したテスト結果ではありません。

差分から見えない「なぜ」を一文で補う

「入力チェックを追加」だけでは、仕様変更なのか、不具合修正なのかを区別できません。「空の問い合わせが保存されてしまうため、件名を必須にする」と書けば、読み手は変更の目的と見るべき動作を把握できます。

Googleの変更説明ガイドでも、変更内容とその理由を伝えることを重視しています。これはGoogleの運用上の資料なので、書式まで全社共通の決まりとして使う必要はありません。自分のチームのテンプレートがあれば、その中で背景が伝わるよう補います。Google Engineering Practices

目的を書くときは、「依頼されたため」からもう一歩だけ具体的にします。誰のどの困りごとを扱うのか、その結果、何が変わるのかを書くと、後から仕様を調べる人にも意味が残ります。

説明欄は五つの判断材料で作る

PRの説明に目的、変更点、確認結果、未確認、見てほしい点の五つを記載する。
書式を埋めるためでなく、変更を判断できる材料を渡す。

次の五つは、空欄を埋めることが目的ではありません。必要な材料があるかを見るための枠です。

項目問い合わせ改修で書くこと
目的一覧から内容を見分けられるよう、件名を持たせる
変更点入力欄、保存時の検証、一覧の表示を変更
確認結果どの条件を、どの環境・方法で確認したか
未確認実施できていない確認と、その理由
見てほしい点判断に迷った箇所と、自分の案

「未確認」を設けると不安に見えるのでは、と感じるかもしれません。しかし、確認していない条件があるのに「問題ありません」と書くと、レビュー側は確認範囲を誤解します。未確認を伝えたうえで、追加確認が必要か、誰がいつ行うかを決める方が、判断しやすい説明になります。

見てほしい点も「全体をお願いします」だけでなく、「既存の登録機能と検証の置き場所をそろえた点を見てほしい」まで具体化します。ただし、そこだけを見ればよいと限定する意味にはしません。

小さなPRの完成例

以下は、書き方を示すための架空の完成例です。「確認した」という部分は、実際に実行した内容へ置き換えて使ってください。まだ動かしていなければ、未確認として書きます。

タイトル:問い合わせに必須の件名を追加する

目的
一覧から問い合わせの内容を見分けられるよう、件名を追加します。合意した仕様は必須・1〜100文字です。

変更点
登録画面に件名欄を追加し、保存時に必須・文字数の条件を確認するよう変更しました。一覧にも件名を表示します。入力内容が条件を満たさない場合は保存せず、修正できるメッセージを表示します。

確認結果
手元の開発環境で、空欄・1文字・100文字・101文字の登録を確認しました。1文字と100文字は保存され、空欄と101文字は保存されません。保存された件名が一覧に表示されることも確認しました。確認に使った作業版と結果の記録を添付しています。

未確認
共有の検証環境での画面確認は未実施です。環境の利用枠が決まり次第、担当者と実施時点を決めます。

見てほしい点
必須・文字数の検証を既存の登録機能と同じ場所へ置きました。ほかの登録経路にも同じ条件を適用できているか、見落としがないか確認をお願いします。

実際の説明では、合意した仕様や結果の記録へ、チーム内で閲覧できるリンクを添えます。リンクだけにすると資料が見られないときに目的が失われるため、背景の一文は説明欄にも残しておくと便利です。

なお、この例だけで改修全体の試験が十分だと断定はできません。既存データ、文字の数え方、ほかの登録経路、権限など、対象によって必要な確認は変わります。仕様で決まっていないことを、サンプルの空欄を埋めるために決めてしまわないでください。

「テストOK」を、条件と結果に分ける

「動作確認済み」は短く書けますが、何を確かめたかは残りません。「空欄は保存されず、エラーを表示する」「100文字は保存できる」のように、入力や操作と結果を組にして書きます。

自動テストを実行したなら、対象と結果が分かる記録を添えます。画面を見たなら、どの環境で、どの操作を確認したかを示します。自動テストの成功と、検証環境で利用できることは同じ確認ではありません。

スクリーンショットは見た目の変更を伝えるのに使えますが、画像だけで保存処理や権限の正しさを説明しようとしないことも大切です。変更に対して必要な証拠を選び、顧客情報や認証情報が写らないようにします。

そして、修正を重ねたら、説明欄の結果が今の変更と合っているか見直します。テスト後に条件を変えたのに、古い確認結果をそのまま載せてしまうことがないようにしましょう。

大きくなったら、意味のまとまりで分け方を相談する

件名の追加をしていたら、ついでに周辺の名前やクラスの構成も変えたくなることがあります。その変更が目的の達成に必要か、別に扱えるかを一度考えます。

Googleの小さな変更に関する資料では、一つの自己完結した変更を扱うことや、関連するテストを同じ変更に含めることが説明されています。行数だけで機械的に切るのではなく、変更の意味が追える単位を考える参考になります。Small CLs

たとえば、登録から一覧表示まで一緒に直さなければ使えない場合、ファイルごとに分けるだけでは、途中の状態を理解しづらくすることもあります。

件名の追加が画面・保存処理・一覧にまたがります。共通処理の整理は別PRへ分け、件名を登録して表示する変更は一つにしたいと考えています。この分け方でレビュー可能か、着手前に確認したいです。

分割できるか迷ったら、完成してから長い差分を渡す前に、対象と理由を短く共有してみてください。

送信前に、自分で差分と説明を照らし合わせる

最後に、説明した変更が実際の差分にあるか、余分なファイルが入っていないか、未確認の内容を確認済みとしていないかを見ます。ローカルで編集した内容と、PRへ送る内容が同じとは限らないためです。ステージと作業中の差分が曖昧なら、staged・unstagedの確認例で整理できます。

説明欄を一文だけ直すなら、「何を変更したか」の次に「なぜ必要か」を足してみてください。その後に確認条件と結果を添えれば、初めてのPRでも、読み手が判断を始められる入口になります。

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