このページに書いてあること
仕事が多すぎと嘆いている人が陥りがちな状況とその対処法を3つ。そもそも論として、仕事が多いことの何が悪いかというと、ワークライフバランスが崩れたり、各仕事の品質が落ちてしまったりと色々問題を誘発してしまいますからね。
時間効率化とか生産性アップの話ではないです。もっと根源的な話です。長くなりそうなので何回かに分けて以下を書いていきます。
- 引き受けすぎ問題 ←今回はこれ
- 自分でやりすぎ問題
- 優先度勘違い問題
仕事が多くて時間外が多かったり、朝早く起きて出勤前にやってる人いませんか?
そこまでとはいかなくても、仕事が多くて時間が足りないなんてことないですか?
自分がそうでした・・・・
引き受けすぎ問題
仕事がアップアップしてしまう原因の最も大きいものが、仕事の量をコントロールできていないというものです。
上司やリーダーから何か依頼された時、忙しかったとしても「やります」と言っていませんか?
気持ちはわかります。評価下がったら嫌だなとか、心証が悪くなったら嫌だなとかいう心理からそのような行動になりがちです。
これは総合職という日本特有の曖昧さの弊害でして、自分の仕事がどこまでの範囲なのかが不透明なために起こります。
「あなたの仕事は何ですか?」と聞かれた時に何と答えますか?多くの人は「色々やってます」という答えになりませんか?
これが海外の国々だと「〇〇システムのプログラマです。」とか「〇〇という新規ビジネスのPMです」なんていう回答になるわけです。日本は(今は崩壊しつつありますが)終身雇用を維持するために多くの社員は何でも屋である必要があります。プログラマだけの仕事が一生あるとは限らないので、仕事が切れた時も稼いでもらうために色々なことをやる必要があるのです。
なので、上司からは開発プロジェクト以外の仕事がジャンジャン降ってきます。部内のエコ推進委員とか設備管理、コピー用紙の残数管理など、「確かに必要だけども・・・」というような仕事が「ついでに」という感じで入ってきます。
こういうのを引き受けてしまうと、意外と時間を取られるものです。
また、小規模なプロジェクトが発生した時にも、「ついでにこれも」みたいな形で降ってきたりもします。優秀な社員だと尚更で、色々な仕事の依頼が入ってくるものです。
で、これらを全部受けていませんか?というのがここでの話です。気がついたら複数のプロジェクトに複数の委員会活動、雑務も色々やらされてるぞ・・・?みたいな状態になってしまうのです。
頼む側には悪気がない場合が多く、あなたがどれだけの作業量を抱えているかをわかっていないだけの可能性が高いです。何でもそつなくスピーディにこなすような人だと、複数の作業を同時にやれてしまうものですから、どの程度のボリュームまで頼めるかが上司も見えていません。
こんな感じの会話になります。見てわかる通り括弧の中が大事なんですが、中々これは相手に伝えづらいというか、言いづらいものがあります。
引き受けちゃったものだから時間外作業とか無茶な働き方をして何とか乗り切ることになるのですが、そうすると次に言われるのが「時間外やりすぎ」とか「(急いだんで品質が悪くて)なんか出来が悪くないか」などです。
これはひどい話なんですが、よくある話です。
悪いのは把握していない上司に見えるんですが、実はそうでもない。上司は上司で多くの部下を管理しつつ、彼らも色々な雑務をこなしているので全てを把握することは困難なんです。
把握するのが仕事だろうという考えもあるにはあるのですが、どちらかというと全体最適を図るためにマネジメントするのが日本における上司の仕事となりますから、具体的な状況はこちらから伝えてあげる方がいいです。
で、NGという応答が部下から返ってきた場合に、他の部下に話を振るとかチームを跨いで調整するのが上司の仕事です。
解決案
以下のように先程のやりとりの中で、以下のように答えてみてはいかがでしょうか。
頼まれる側が、
- 今は実施できないこと
- 条件付きでなら実施できること(先の例では来週開始でよければ)
を伝えています。
こういう返しをすると、頼んだ側は状態を把握した上で頼もうとしていた仕事の優先度などで対応を変えることができます。先の例と違って、「じゃあ急ぎだから他の人に頼んでみるねー」なんてこともあるだろうし、「どうしても急ぎだから、今やってる仕事を来週に回して実施してほしいな。調整はしとくから。」なんていうパターンもあるかもしれません。
このような会話で注意したいのは以下の点です。
- こちらの状況を知らせる前にNOを返す。
かなり無愛想に見えてしまいます。非協力的なんて印象を持たれてしまうことがあるでしょう。最初に書いた、印象悪くなったらどうしよう・・・が現実になります。 - 自分ができるようになるための条件を提示している。
協力的な印象を与えますし、上司に状況を伝えることもできます。
話し方というか、ちょっとした工夫でだいぶ印象が変わりましたね。これは自分の作業量をコントロールするというよりはどんどん仕事が増えていってしまう状況を抑制するのに有効です。
是非、何でもかんでも「とりあえずYES」で返す前に、こういうやり方ならできますというのを提示してみてください!